オアシスからの公表
参加者の多くは、夫婦や親子。
向き合うことに慣れていない夫婦が、他の夫婦やスタッフに話す形で、自分の胸のうちをぽつりぽつりと語り始める。
離れて住む親子が、がんをきっかけに心を通わせることもある。
プログラム最終回には「相手が何を考えているのか分かった」と感想を寄せる人が多い。
最初は思いつめたようにうつむいている人が、最終回には表情が和らぎ、会話も増える。
「セミナーは、一緒にがんと闘うことを確かめ合うきっかけ作り。
それでも、お互いの気持ちを確認できたという経験は、その後の治療でも生きてくる」と季羽さんは言う。
セミナーは1人でも参加できる。
参加費は4回で2千円。
家族にできること・した方がいいこと(専門家の話をもとに作成)。
過剰に「患者扱い」をしない。
病気になっても家族の一員・負担を全部背負い込まない。
病状や治療費など、情報はなるべく患者と共有する。
「頑張れ」は控えめに。
患者は「これ以上どう頑張るの」と受け止めてしまう。
迷ったら、患者の身になってみる。
その人が過去、別の困難にどう対処してきたか思い出す。
主治医、看護師とうまく付き合う。
分からないことは積極的に尋ねる。
客観的な立場からの意見も聞ける。
患者会での出会いは財産=同じ病気を支えるつらさを分かち合える・ストレスがあるのは自然なこと。
「自分が至らないから」とは思わないで手術、抗がん剤とともに、がん治療の3本柱とされる放射線。
副作用が強いイメージがあるが、体への負担が軽い、新しい治療法が登場してきた。
がん病巣部に狙いをつけ、より効率的に壊死させる技術だ。
この十年で様変わりしたといわれる放射線治療の最新事情や課題に迫る。
「痛くもかゆくも、熱くもなくて、こんなので本当に治るのかなあと思いました」横浜市に住むTTさん(稲)は、2001年、千葉県柏市の国立がんセンター東病院で、放射線の一種「陽子線」を照射する治療を受けた。
肺がんが見つかったのが2000年末。
右肺の下葉で、5センチほどの大きさだった。
地元の病院では「高齢のため治療はできない」と言われた。
「体にメスを入れたり、副作用が心配。
Tさんは、陽子線照射を週に4回ずつ、5週間(計20回)、通院で受けた。
1回の照射時間はわずか1分。
準備も含めて15分で済む。
副作用はほとんどなく、1年後にはがんが消えた。
Hさんは、「母を見て放射線治療の認識を改めました。
入院が不要だったので、家族の負担も軽くて済んだ」と喜ぶ。
期待が持たれる陽子線治療だが、今のところ、誰でも受けられるわけではない。
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